齢20を過ぎて初めて日常的に本を読むようになった読書の初心者の、気ままな読書履歴です。ミステリ中心。
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2009.04.25 Sat
Story Seller Vol.2
さてさて、ちよっとばかし間が空いてしまいましたが、更新再開後一発目の読書感想を書いていきたいと思います。
更新再開後初の感想だからうんぬんと、下手に気負ってしまうとと全然書けなくなってしまうんでね。
純粋に最近読み終えたばかりの本(というか、雑誌)を取り上げることにしてみました。
というわけで、今回感想を書くのはこの本(というかぁ、雑誌ぃ)。


Story Seller Vol2 2009年 05月号 [雑誌]Story Seller Vol2 2009年 05月号 [雑誌]

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以前感想を書いた総勢七人の人気作家による豪華なアンソロジー、Story Sellerの続編です。
「続編」というか、収録作は前作とつながりのないものがほとんどだし、「第二弾」という方が適切かも。
何にせよ、第二弾第三弾と続いていって欲しいと思いながらも恐らく無理だろうなぁと思っていたStory Seller(以後、便宜上第一弾のことをVol.1と呼ぶことにします)にVol.2が出たのは喜ばしい限りです。
この調子で1年ごとのお祭りとしてこの企画を継続していってもらいたいところです。

で、肝心の内容について。
ほとんどVol.1と同じ執筆陣が揃う中、道尾秀介氏の代わりに沢木耕太郎氏が参加しているというのが大きな変更点と言えます。
ひょっとしたら、道尾氏目当てにVol.1を買ったというような人にとってはVol.2は魅力に欠けるかもしれません。
私自身、道尾氏の短編はVol.1の中でもかなり気に入っている部類に入っていたので、全体として満足度が落ちているんじゃないかとVol.2を読み始めるまでは不安でしたもん。
でも、読み終えた今ならはっきりと言えますよ。
Vol.1が気に入ったならVol.2を読んで損はしない、と。

「Story Seller」の魅力って、読み切り一つ一つの面白さはもちろんのこと、全体としてのまとまりが素晴らしいってことだと思うんです。
例えばこのVol.2は沢木氏のノンフィクションで幕を開けるんですが、これがVol.2を読み進めていく上での潤滑油として素晴らしい役割をはたしているんですよ。
単体ではスゲー面白いとまではいかなくても、Vol.2を楽しむためには無くてはならないという。
ひょっとしたらこのVol.2で気に入った作品を後々その作家の単行本に収録された時に読んでもそれほど心動かされないかもしれない、それぐらい全体として調和がとれたラインナップになっています。

そんなラインナップの中でも、私が特に心を動かされたのは有川浩氏の「ヒトモドキ 」。
Vol.1の「ストーリー・セラー」もすごかったし、私の中でStory Sellerと言えば有川氏という評価が確立しつつありますよ。
全体として調和がとれてるから参加している作家に依らない面白さがStory Sellerにはあるんだよ!と、さっきまで力説しといてあれですけども。
だって、ホント面白いんだもん。
このヒトモドキも、ストーリー・セラーとはまた違った魅力があって。
読んでいる間は強烈なキャラクターの行動にただただ圧倒されて、読み終えてからはまるであまりのスピード感に置いていかれていた感情がようやく追いついてきたかのようにじわじわと悲しみが込み上げてくる。
この感じが、何とも心地良くて。
…いや、間違っても心地良くはないですね。
心地良くはないけどーなんか、スゲぇ

他の収録作も、ようじょようじょと声高に叫ぶような変態という名の紳士がまっとうな紳士に更生するためにも読んでほしい本多孝好氏の「日曜日のヤドカリ」や、米澤穂信氏の今後刊行予定の長編ミステリ「リカーシブル」の冒頭部分を短編に仕立てた「リカーシブルーリブート」など、どれも粒ぞろいです。
このクオリティを保った第三弾をまた来年読めることを心待ちにして、ぼちぼちこの辺で感想を締め括ろうかと。
ーえ?オチですか?
それは第三弾が出た時のお楽しみってことで


収録作品
沢木耕太郎「マリーとメアリー ポーカー・フェース」・伊坂幸太郎「合コンの話」・
近藤史恵「レミング」・有川浩「ヒトモドキ」・米澤穂信「リカーシブルーリブート」・
佐藤友哉「444のイッペン 」・本多孝好「日曜日のヤドカリ」

テーマ:雑誌 - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 18:22    アンソロジー    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

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