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新しい記事を書く事で広告が消せます。 yanbal1915 at --:-- スポンサー広告 Top↑ 2008.08.07 Thuカラスの親指 by rule of CROW’s thumb
私の大好きなジャンルである、コン・ゲーム。
でも、面白いコン・ゲーム小説に出会うのってなかなか難しかったりします。最近読んだ贋作遊戯 もちょっとがっかりするような出来でしたし。 それでも、やっぱり好きなジャンルですから。 結構はずれが多いジャンルだとは分かっていながらも、とにかく数を読まなきゃ傑作にも出会えませんからね。コン・ゲームという単語がちらつくような作品があったら、手を出さずにはいられないのです。 それが普段は滅多に買わないハードカバーの本であっても。
そんなわけで今回紹介するカラスの親指は、某所でコン・ゲーム小説を装った本格ミステリと紹介されているのを見て辛抱たまらず購入してしまった本です。 著者の道尾氏の名前はラットマンの高評価を耳にして知っていたものの、件のラットマンがハードカバーの本でなかなか手を出せずにいたので氏の作品を読むのはこれが最初です。 そして、最初で最後には絶対ならない。 絶対他の作品も読みたい、そう強く思わせてくれる傑作です。 ー闇金業者によって全てを失い、詐欺で生計を立てるところにまで落ちてしまったさえない中年二人組。 ひょんなことから出会った一人の少女、更にはその知り合いたちと奇妙な共同生活を行うなかで、やがて失くしてしまったものを取り戻すため、自らの過去と訣別するため、ある計画を実行する決意をするー と、あらすじだけを見ると正にコン・ゲーム小説の王道を行くようなストーリー。 登場人物も何か隠してそうな雰囲気を持った癖のある奴ばかりで、闇金業者やヤクザの様な到底暴力に頼ったら主人公たちには勝ち目がないような敵が前に立ちはだかるのもお約束通り。 これでそのワルを頭脳戦で出し抜いてめでたしめでたし〜となったなら、ホントどこにでもあるようなコン・ゲーム小説となるわけですが、本作はそうはなりません。 主人公たちの一世一代の大ペテンではなく、その後が本番。 これは正直全く予想していなかったので、大いに驚かされました。 なにか仕掛けがあるってことを知って読んでいたというのに。 ある登場人物のあからさまに怪しい言動にミスディレクションされるもんかと注意して読んでたら、そこに注意すること自体がミスディレクションになっているという。 作中に仕掛けられたトリックの種が明かされると、この物語はどこにでもあるようなコン・ゲーム小説から全く別のものへと変貌を遂げます。 この信じていた世界が音を立てて崩れさるような感覚は、正に良質のミステリを読んだときのよう。 ミステリは騙されるのが一つの楽しみであるわけですが、その楽しさっていうのはいわば (騙されて)くやしい…でも(騙されるのが面白いと)感じちゃう…!ビクビクッ という感じだと思うんですよ。いわば。 ところが今回騙されて感じたのは全く別の感覚で。 騙されて悔しいんじゃなく、嬉しいんですよね。 真相がこれで、本当に良かったと心から感じる。幸せな気分になれる。 そう、だからやっぱり、この作品はコン・ゲーム小説なのです。 良質のコンゲーム小説というのは作中のカモだけでなく読者もアッと言わせてくれるものです。 そして理想的なコンゲームとは、被害者に被害者意識を抱かせないものなのです。 つまり、被害者はー普通は騙されていることに、自分が被害者であることに気づいていないわけですがー騙されていても幸せなんですよね。 このカラスの親指、コン・ゲーム小説を装った本格ミステリという極上のコン・ゲーム小説です。
テーマ:コン・ゲーム - ジャンル:本・雑誌 ≪クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い | Home | クール・キャンデー≫ Comment
Posted by 藍色
はじめまして。
こちらの記事にトラックバックさせていただきました。 とっても上質なコン・ゲーム小説でしたね。 トラックバックやコメントなどいただけたらうれしいです。 お気軽にどうぞ。
2008.08.24 Sun 01:33 URL [ Edit ]
はじめまして Posted by yanbal1915
>藍色さん
コメントとトラックバックありがとうございました。 ホント上質のコン・ゲーム小説でしたね。 ミステリーとコン・ゲーム小説が融合して全く新しいコン・ゲーム小説が生まれたといった感じで。 そちらのブログにもコメントとトラックバックさせて頂きました。 また是非遊びに来て下さい〜 TrackBack
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過去にヤミ金と関わり家族を失った武沢は、似た境遇の入川と組む詐欺師です...
粋な提案 2008.08.24 Sun 01:30
→ カラスの親指
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
道尾 秀介
これは飽きさせないつくりでアッという間に読ませてくれる。
カラスってのは玄人の詐欺師。
親指はお父さん指。
詐欺師のお話ですね。
オッサン2人組の詐欺師。
もともとはショボい詐欺を働こうとしたテツさ...
読書三昧 2008.09.16 Tue 10:07
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