齢20を過ぎて初めて日常的に本を読むようになった読書の初心者の、気ままな読書履歴です。ミステリ中心。
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2008.07.17 Thu
硝子のハンマー
ここ最近ずっと一日一冊は本を読み終えるというペースなのに、感想が全然追いついていません。
毎日、というか一日二回は感想書いていかないとどんどん溜まっていくばかりです。
ここはもう、いっそのこと一日に十冊ぐらいの感想を書いて一気に消化するしかないですね。
まぁ、やらないんですけども。

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
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今回紹介する硝子のハンマーは、前回紹介したクリムゾンの迷宮の著者が書いたミステリーです。
日本推理作家協会賞受賞作の、本格ミステリー。
ホラー作家の書いたミステリーということで「実は祟りでしたー」なんてオチが来るかというとそんなことも無く、舞台も怪しげな洋館や不気味な言い伝えのある寒村なんかではなく都会の高層ビルで、ホラー要素は全くありません。
もっとこう、犯人の狂気とかが作品全体を覆っているのかなと思ってたんですけどね。
ちょっと拍子抜けするぐらい普通のミステリーでした。

だからって、面白くないかというとそんなこともなく。
連続殺人に発展することもなくただ一つ密室殺人が起こるだけなのに、「密室」というキーワードにはあまり心を踊らされない私に500ページを超える作品を一気に読ませてしまうんですから。
この吸引力はすごいです。
密室を作り出すトリックも見事。
探偵役もあまりお目にかからないような独特のキャラで、いい味出しています。

ただ、せっかくトリックは面白いのに、それが明かされたときにあまりカタルシスが得られないというのが残念でした。
この本は二部構成になっているんですが、主人公たちの行動を中心に三人称視点で描かれる第一部は探偵役がトリックと犯人に気づいた段階で終わり、続いて犯人視点の倒叙形式で第二部が語られます。
犯人視点なわけですから、当然トリックも探偵がずばりと言い当てる前から分かってしまう。
なかなか強烈な人生を送っている犯人なので、最初から最後まで倒叙形式で語られていたならそれはそれでかなり面白くて不満を感じることもなかっただろうなと思うんですが、いかんせん最初は探偵を中心に物語が動いていたんだから、やっぱり探偵の口から初めて真相が明らかになって欲しかったなと思ってしまうのです。
巻末に収録されている法月綸太郎氏によるインタビューで「捜査側の視点で文章だけで説明すると分かりにくくなってしまうから」とそのような形になった理由が著者の口から語られていて、それはそうだろうなと理解はできるんですが…うーむ。

まあ、そんなわけで真相の明かし方には頭では理解できても気持ち的に納得できないものがあるんですが、面白いことは確かです。
派手さはないものの、良質のミステリーなので、未読の方は是非御一読を。


ーと、自分なりに真面目に感想を書いてみました。
このブログで真面目な感想を書いてニーズがあるのかは分かんないですけどね。
てか、このブログ自体ニーズがー

そのうち管理人は、考えるのを やめた。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 20:40    貴志祐介    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

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