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| HOME | 2008.05.19 Monインシテミル
[ハードカバー] ブログ村キーワード
ハードカバー。 人の所有欲を強烈に刺激するその書籍形態は、一方で購入を躊躇させもします。 ーハードカバーを買うそのお金で、文庫本数冊が買えてしまう。 ーかさばるので、持ち運んで移動中に気軽に読むってわけにもいかない。 そんなわけで私はハードカバーは滅多に買わないのですが、ごく稀に、すごく好きな作家の新刊だったり、内容が非常に面白そうだったりで、辛抱たまらず買ってしまうことがあります。 今回紹介するのも、辛抱たまらなかった本。 いや、18禁じゃないですよ。念のため。
先ほど辛抱たまらなくなる要因として二つほど挙げましたが、この「インシテミル」の作者である米澤穂信さんの作品は愚者のエンドロールしか読んだことがなく、また、その作品の中二病全開な主人公にあまり感情移入できなかったので、すごく好きな作家の新刊だったというわけではありませんでした。 私を辛抱たまらなくさせたのは、その設定。 時給1120百円の求人広告。 まったく他人同士のようでいて、かすかな繋がりを持った12人の参加者。 12人に与えられた、殺害方法の違う12の凶器。 人を殺せばボーナス。犯人を当てればボーナス。死ねばボーナス。 ーオラ、ワクワクしてきたぞ! ただ、いかんせんこの本はハードカバー。 文庫二、三冊分楽しませろとは言いませんが、ハードルが高くなるのはいかんともしがたいところ。 正直そのハードルを越えられたかと言うと… 分かんないです。 冷静に考えると 目新しいトリックがあるわけでも 綺麗なロジックがあるわけでもなく、 キャラにも人間味がない。 でも、不思議とすごく面白かったんですよね。 なんというか、パニックムービーを見た時のような。 深く考えず、ただ話の流れに身を任せる。 それが、何とも言えず心地良いんですよ。 そんなわけで自分の感じた楽しさを自分自身が理解できていないので、何ともお薦めしにくいわけですが。 ただ、面白いとはいえ、この設定に強烈に心を惹かれたというわけでなければ素直に文庫を待った方が良いかもしれません。 というのもこの本にはけっこうおかしな表現があったりしまして。 例えばP367にこんな表現があります。 Aが言う。 「多数決だ。AがBとCを殺した。賛成なら、手を挙げてくれ」 (ネタばれ回避のため、人物名を適当なアルファベットに変えています) 分かりやすくジョジョ風に表現すると ![]() 殺したのは おれだったァーーー って感じです。 このシーン、文脈的にどう考えても探偵が犯人を指摘してるはずなんですけどね。 校正ちゃんと仕事しろって感じですが、そもそも作者がキャラ名を間違えるってどうなの? 話の流れに身を任せてただけでいくつかの間違いに気づいたんで、しっかり読み込んだらもっとあるかもしれません。 そういった間違いは文庫化されるときにまず間違いなく直されると思うんで、その時が買い時ではないかと思います。 ただ、もしも辛抱たまらないなら、君がッ 買うまで 薦めるのをやめないッ!
テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学 ≪密室殺人ゲーム王手飛車取り | Home | 双頭の悪魔≫ Comment
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