齢20を過ぎて初めて日常的に本を読むようになった読書の初心者の、気ままな読書履歴です。ミステリ中心。
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2008.12.31 Wed
2008年まとめ
*2009/1/1に大幅に追記しました。そちらについては「続きを読む」からどうぞ*

今年最後の締めくくりに、今年の読書状況について総括を行いたいと思います。
新刊をあんまり読まなかったこともあり、ここで触れる本は今年に出た本じゃないのがほとんどなんで、そこんとこは理解しておいて下さい。


1月
まだブログを再開していない状況で始まった2008年。
2007年中に綾辻氏の館シリーズに端を発する自分の中でのミステリブームが一段落していたので、この月に読んだのはミステリに関係なくジャケ買いした1作のみ。
ちなみにその1冊とは、森絵都氏の「カラフル」です。
いつか感想を書きたいと思っているんですが、果たしてそのいつかは来るのか…

2月
ブログはまだ更新停止中。
1月、2月は特に忙しかったこともあり読んだ本の数は少なめで、2月に読んだのは2冊のみ。
この時期に以前感想を書いた容疑者Xの献身に連なるガリレオシリーズの1作目、「探偵ガリレオ」を読んでいました。

3月
ブログはまだ更新停止中。
忙しさが一段落し、精神的にかなり余裕が出来たこともあって、更新停止期間中にしてはそれなりに本を読んでいました。
この時期に読んだ本は、イニシエーション・ラブをはじめ全6冊。

4月
ブログはまだ更新停止中。
生活がドタバタしていたんで、全然本は読んでいません。
読んだのはぶらっと出かけた書店で何げなく購入した「パーフェクト・プラン」のみ。
この本についてはたぶん今後もこのブログで感想を書くことはないかと思います。
なぜかって…まぁ、ねぇ。

5月
長い家の殺人の感想をきっかけにブログを再開した記念すべき月。
いやまぁ、記念ってほど大げさなもんじゃないんですけどね。
しかし何でこの本をきっかけに更新を再開することになったんだろう…
今となっては全く思い出せません。
ただ、この本が契機となってミステリ熱が再燃したのは確か。
この月はほぼミステリばかり、計7冊読みました。

6月
ミステリ熱が継続していることもあり、ネットで良く評判を耳にするものの読んだことのなかった作品をとにかく読んでみたって感じの月でした。
ちなみにこの月に読んだ本のみ、このブログに全て感想を書いています。
そう…この時はまだほとんど積感想が無かったんだよなぁ…
この月読んだのは、黒い仏をはじめとする計7冊。
…黒い仏をはじめとするのはなんかいやだな。
しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術をはじめとする計7冊。
…ま、何でも良いや。

7月
ブログの更新もだいぶこなれてきて、本もたくさん読んだ7月。
何といってもさよなら妖精に出会えたのが大きかった。
この本に出会っていなかったら今の私はない…とまでいくとそれは言いすぎですが、少なくとも今のこのブログはもっと毛色の違ったものになっていたでしょう。
他にもクリムゾンの迷宮青の炎 といった素晴らしい作品に出会えた実りある月でした。
なお、この時期に何やら不適切な発言をしていた記憶があるんですが、そういう性癖ではないということを一応この場で強調しておきます。
この月読んだのは計14冊と、9月に並んで今年2番目に多くの本を読んだ月でした。

8月
この月から読んだ本のリストを公開するようになったんで、8月に読んだ本についてはこちらを参照して下さい。
この月はお盆に実家に帰省している間にかなり本を読んだんで、今年1番読んだ本の数が多く、計16冊です。
この月に読んだ本の感想を後になって書いたりしたおかげで積感想の数がどんどん溜まっていくことになったんですよね…
米澤穂信氏、東川篤哉氏の作品等、平均的に面白い作品をたくさん読めた月でした。
なお、このミス2009年度版の6位にも輝いたカラスの親指という上質なコン・ゲーム小説に出会えたのもこの月でした。

9月
9月に読んだ本についてはこちらを参照して下さい。
とにかくこの月は米澤穂信氏の既刊を全部読破した上、米澤氏の特集をしている雑誌を読んだりと自分一人だけ米澤穂信フェアの真っただ中にいました。
更新関連では計14回と今年1番の更新回数で、最もブログに力を入れていた月でした。
でした…

10月
10月に読んだ本についてはこちらを参照して下さい。
この月はアンソロジーを中心に計10冊読んだんですが、そのうち感想を書き終えているのが現時点で3つだけと、積感想がどんどん溜まってきていることが如実に見て取れる月でした。
かなり忙しくなってきたものの、更新回数もなんとか2ケタを維持し、まだかろうじて踏みとどまっている状態だったんですよね。
そう、カルドセプトDSが出る前は…
ちなみにこの月に書いた安楽椅子探偵関係のエントリはこのブログ始まって以来経験したことのないようなアクセスを稼ぎ出しました。
話題になっている本や番組を取り上げた方がやっぱり良いんだなぁと学習したものの、そもそも新刊をあまり読まないんでこの経験を活かす機会はあまりなかったり。

11月
11月に読んだ本についてはこちらを参照して下さい。
この月はとにかく忙しくて(何に忙しかったかは御想像にお任せします)、読んだ本は計7冊、更新回数に至っては計4回(しかもうち1回は読んだ本のリストを公開しただけ)という体たらくです。
米澤氏の新刊が出るなどここぞという時には頑張ってみるものの、それ以外ではとにかく楽な方へと流されてしまう、管理人の駄目さっぷりをいかんなく発揮した、もとい、発揮してしまった月でした。

12月
そして、今月です。
今月の読了本はまだ公開していませんが、計7冊と11月並にしか読めていません。
それでも12月の末の方になって魔王をはじめとして良作を立て続けに読むことが出来たんで個人的には結構満足していたり。
ただ、更新に関してはホント駄目すぎますね。
もっと気合いを入れてやっていかないと。
来年も、というか来年の方がより時間的、精神的余裕がないと思われるんですけども、なんとか頑張って踏みとどまりたいところです。



…と、簡単に今年を振り返ってみましたが、今更ですがこれ誰にニーズあるんでしょう
もうちょっと身のある内容になるかと思っていたんですが、私の駄目さ加減を改めて強調するだけだった気がします。
とりあえず、総括すると、
 ・今年読んだ本:92
 ・今年の更新回数:64回(このエントリを含む)
という結果でした。
てか、ホント、今年読んだ本の中で面白かった本ベスト10みたいな形式でやった方がよっぽど良かったですね。
もう今更そんな元気ないんで書き直したりしませんけども。

ーというわけで、まぁ、どういうわけか分かりませんけども、ぐだぐだですけども、今年の更新はこれで最後です。
こんな駄目な管理人がサボりながらも何とかここまでこのブログを続けて来れたのも、ひとえに見に来て下さる読者の方がいるおかげです。
ホントに感謝しています。
少しでも楽しんでもらえるよう今後も精進して参りますんで、
来年も宜しくお願い致しますm(_ _)m

それでは、良いお年を~
→続きを読む
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テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 21:26    年末まとめ    Comment(0)   TrackBack(1)   Top↑

2008.12.31 Wed
モダンタイムス
ついに今年も今日で最後ですか。
ホント1年が経つのは早いですねぇ
今年は更新停止状態だったブログを再開したりまた更新停止するんじゃないかというぐらい更新回数が激減したりと、いろいろありました。
そういった今年を振り返る内容はまた別のエントリで書くことにして、ここでは今年最後の本の感想を書いていきます。
今回感想を書くのは前回感想を書いた魔王の舞台から50年後の日本を描いたこちらの作品。


モダンタイムス (Morning NOVELS)モダンタイムス (Morning NOVELS)
伊坂 幸太郎

講談社 2008-10-15
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漫画週刊誌であるモーニングで連載されていたということで、連載時の挿絵を完全収録した特別版も同時に発売されていたのですが、私が購入したのは通常版です。
特別版は通常版より1000円ほど高いのですが、値段が理由というよりも
・挿絵があると登場人物の顔などを自分で想像する余地がなくなる
・2段組みかつ(通常版と比べて)大きめの文字サイズがあんまり好みじゃない
・通常版の方が表紙及び帯のデザインが(個人的に)良い
・てかぶ厚すぎて邪魔
といった理由で私は通常版を選びました。
この辺りの好みは人それぞれだと思うんで、書店で見比べて気に入った方を買うのが良いと思います。
ということで、以下は通常版を読んでの感想。

魔王の感想を書いた際にもちょろっと触れましたが、個人的に魔王の投げっぱなしとも思えるような終わり方が好きだったので、この作品を読むことで魔王の登場人物達の行く末が分かってしまうと魔王の面白さが損なわれてしまうんじゃないかとちょっぴり心配でした。
でも読み終わってみると、実際にある程度行く末が分かってしまったのに魔王の面白さはほとんど損なわれていないんですよね。
あくまでも、分かってしまったのは「ある程度」。
このモダンタイムスに登場する"井坂好太郎"が嘯いた「人生は要約できねぇんだ」の言葉通り、要約された状態で行く末が分かったところでどうってことは無いんですよ。
だから、魔王をすごく気に入っていてモダンタイムスを読むのを躊躇している人がもしいたら、心配しなくても大丈夫だよと言ってあげたい。
大体勿体ないですよ、こんなに面白いのに読まないなんて。

「実家に忘れてきました。何を?勇気を。」
と、伊坂節全開の書き出しから始まる本作は、魔王同様魅力的な会話で彩られた極上のエンターテイメント小説です。
いきなり主人公が拷問されるところから始まるというツカミで惹きつけられ、怒涛のように押し寄せてくる様々な出来事に翻弄され、ようやく物語の全体像が見えてきたときにははまって抜け出せなくなっているという。
連載作品ということで切れ目毎に次回への期待を持たせるような展開があり、かつ10数ページという細かい単位でどこかに読みどころがあるんで、ページをめくる手が止まらないですし。
終盤多少食傷気味に感じる部分もありましたが、いろんな謎を残しながらも爽やかな終わり方で、総じて満足いく出来でした。

魔王と対になっているような印象を強く受ける、このモダンタイムス。
魔王が統一化されることへの危惧を描いた作品だとするならば、モダンタイムスは細分化されることへの危惧を描いた作品だと言えるのではないでしょうか。
そして、どちらも考えることで面白さが増すのは同じですが、考える対象が違うとも言えて。
魔王は作品全体が謎だらけで、その謎について自分なりに考えを巡らせるのが面白いのに対し、モダンタイムスは作品自体に多く謎はあるものの、それについて考えるというよりは作中でしつこいぐらい議論されるテーマについて、自分なりに考えることが面白い。
どっちが面白いかは個人の好みだと思いますが、どっちか片方を読んだだけで満足していたら勿体ない、そんな感じを受けました。


…あ、そうそう。
実家に忘れてきました。何を?オチを。

テーマ:SF小説 - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 18:48    伊坂幸太郎    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.12.30 Tue
魔王
9割9分書き終わった文章が不手際で消えてしまうとか…
ホントこの世は地獄だぜ!フハハハー
…ハァ

もうあんまり前置きを書く元気もないんでさっさと本の感想に移っていきます。
今回感想を書くのはこのミス2009で1位に輝いた伊坂幸太郎氏のゴールデンスランバー…ではなく、伊坂氏の別の作品。


魔王 (講談社文庫)魔王 (講談社文庫)
伊坂 幸太郎

講談社 2008-09-12
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この魔王、9月に文庫化された直後に購入したんですが、3か月ほど読まずに放置していました。
もちろん買ったわけですから読みたくなかったわけではないんですよ。
ただ、結構好きな伊坂氏の作品だからとりあえず買ったものの、内容紹介が何気ない日常生活に流されることの危うさ。新たなる小説の可能性を追求した物語。といった感じで全くどんな内容か想像が付かなかったので、自然と読むのが後回しになってしまったのです。
だから忙しさも落ち着いて優先して読みたい作品もなくなったこの年末になってようやく読み始めることに。
そして、『読み始めたと思ったらいつのまにか読み終えていた』
催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえですよ。
あまりに面白すぎた

自分が念じた言葉を相手に喋らせることができる能力を持つ安藤(安藤兄)が、自分の考えを信じて"対決"する「魔王」と、それから5年後の潤也(安藤弟)の姿を描いた「呼吸」という2つの中編から成るこの作品。
自分自身内容が想像できず読むのを躊躇った経験があるんで、この面白さを伝えるために内容を分かりやすく要約して紹介しようと思ったりもしたんですが、それは止めておくことにします。
読んだ際の面白さを損ねたくないですし、何よりも要約出来る話じゃないですからね。
要約した時に綺麗に抜け落ちるような部分にこそ、この作品の魅力がある。
だから、話の内容に直接触れるんではなく枝葉の部分に焦点を当てて、この作品の魅力を伝えていきたいと思います。

この作品の魅力としてまず挙げられるもの、それはウィットに富んだ台詞です。
登場人物の理屈っぽいんだけどウザったくなくてどこかユーモラスな会話部分を読んでいるだけでも楽しい。
でも、やっぱりこの作品の1番の魅力は何といってもエンターテイメントに徹しているということでしょう。
これまでの伊坂作品に(私の読んだ範囲では)無かった要素ーファシズムや平和憲法といった政治的な要素がこの作品には含まれているんですが、それは特定の思想を読者に押し付けようとしているんじゃないんですよね。
あくまでも、青臭さや緊迫感を出すためのツールとして用いているに過ぎない。
そうして読者に作品世界に没頭させておいて、唐突に物語を終えるんですよ。
その、突き放しっぷりが良い。
いや、マゾではなくて、ホントに。
安藤兄が口癖のように(頭の中で)言う、「考えろ考えろ」という台詞が正にこの作品を物語っています。
考えるから、面白いんですよね。
読者に想像の余地が残るよういろんな謎に答えを与えることなく終わるから、考える面白さがあって、考えるからこそ、心に残る。
読んでいる時は面白くても読み終えると全く心に残らないような、そんなよくあるエンタメ小説とは一線を画しているわけです、あくまでも、エンターテイメントに徹しているのに。
魔王とは何者なのか、そもそも魔王はヒトなのかーその謎に明確な答えを求めるような人には間違いなく向いていない作品だと思います。
でも、やべーひょっとして俺が魔王なんじゃね?と思っちゃうぐらい想像力の逞しい人を含め、考えることが嫌いじゃない人なら程度の差はあれそれなりに楽しめるんじゃないかと思います。
私の場合は、それなりどころじゃなくてめちゃくちゃ楽しめました。
ハードカバーにも拘らず、モダンタイムスも即刻買ってしまいましたからね。
でも、魔王に考える楽しみを見出したからこそ、直接的な続編ではないとはいえ魔王の流れを汲むというモダンタイムスを読むのは怖かったりするんですよ。
魅力を失いかねない行動を取らせてしまうだけの魅力がある、この作品。
ホント、何とも業が深いぜこの魔王ってやつはぁ

…あれ?
ひょっとしてこの魔王という作品こそが「魔王」なんじゃね?

いや、どういう意味かって、そりゃあ、ねぇ…
考えろ考えろ。

テーマ:SF小説 - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 17:53    伊坂幸太郎    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.12.25 Thu
退出ゲーム
もうね、更新頻度が低いなんてもんじゃないですね。
更新したら逆にどうしたの?って心配されそうなレベルですもん。
とりあえずこの年末年始は時間的にも精神的にも余裕ができるんでなるべく多めに更新しようと思ってるんですが、果たしてどうなることやら…
あまり期待せず、更新してたらラッキー程度の気持ちで見守っていて頂ければありがたいです。


さてさてそんなわけでホント久しぶりになりますが、本の感想を書いていきます。
今回感想を書くのは、このミステリーがすごい! 2009年版の20位にランクインした作品。


退出ゲーム退出ゲーム
初野 晴

角川グループパブリッシング 2008-10-30
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表題作の「退出ゲーム」を含め計4編の短編から成る連作短編集です。
このミスに(20位ながら)ランクインしてはいますが、だから読んだというのではないです。
このミスが出る前からネットの書評サイトなんかでやたらと絶賛されていましたし、何よりも米澤氏の古典部シリーズが引き合いに出されているのを見たら買わないわけにはいかないだろう、という。
そうして多大な期待を込めてハードカバーの本作を手に取ったわけですがー
いやぁ~素晴らしい、素晴らしい本ですよ、「モノ」として

なんか表紙が地味だの帯の有栖川氏の推薦文が地雷臭を漂わせるなど、中身が良いのに外見で損してるよな~みたいな意見をよく目にしたんですけども、個人的には全く逆の印象なんですよね。
青色の表紙に帯の緑色がよく映えて非常に美しい調和を生み出してるし、各短編のタイトルを黒地に白抜き文字で記しているところなんかも非常に好み。
以前感想を書いた秘密。―私と私のあいだの十二話と同じく外見は私のストライクゾーンにドンピシャなんですよ。
一生手元に置いておきたいと思うぐらい所有欲を刺激してくれる。
でも肝心の中身はというとー
確かに面白いんだけど、絶賛するほどか?と思ってしまうんですよね。

キャラはね、すごく魅力的だと思うんです。
弱小吹奏楽部の部員であるハルタとチカがメインとなって話が展開されていくんですけども、どちらも変に斜に構えたりしていないんで素直に共感できる。
共感できるんですけども、2人が関わる事件とそこで展開される人間ドラマにはどうにも心が動かされなかったんですよね。
それが何故なのか自分でも良く分かんないんですけども。
設定から泣かせようという意図が見えてしまうからなんでしょうかね?
でもStory Sellerに収録されている「ストーリー・セラー 」なんかはあからさまに泣かせようとしているのが見え見えなのにそれでも泣いてしまったわけで、それだけが原因だとは思えないんですよね。
そう考えると、個人的にこの著者の書く文章が肌に合わなかったというのが大きいのかもしれません。
米澤氏とか、あるいはまだこのブログでは全く感想を書いていませんけども中村航氏の文章はホントにす~っと体に染み込んでくるような心地よさを感じるんですけど、この初野氏の文章はどうにもぶつ切りな感じがして没入感を得られないんですよね。
魅力的なキャラによるコメディタッチな掛け合いがあったりと会話部分は小気味良いテンポで進むのに、地の文でそのリズムが崩れてしまう(ように個人的に感じてしまう)から物語世界に浸れない、と。

ーなんかやたらと否定的な感想になってしまいましたが、面白くなかったわけではないんです。
そこははっきりさせておきたい。
ただやたらと好意的な感想ばっかり目にしてハードルが上がっていたために満足度が下がってしまっただけで。
うん、ホント、ハードルを無闇に上げるのは良くない。

あーしかしホント本のデザインは最高だわー

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 20:00    初野晴    Comment(2)   TrackBack(1)   Top↑

2008.12.10 Wed
びっくり館の殺人
またしても更新が途切れてしまっていてすみません。
今月もあまり更新できないと思いますが、長い目で見守っていただければ幸いです。

さてさてそんなわけでさっそく本の感想を書いていきましょう。
今回感想を書くのは、私がミステリにはまるきっかけとなったシリーズの一作です。


びっくり館の殺人 (講談社ノベルス)びっくり館の殺人 (講談社ノベルス)
綾辻 行人

講談社 2008-11
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日本を代表する推理小説家の綾辻行人氏。
その代表作である館シリーズの第八弾に当たるのが本作です。
個人的に、この館シリーズにはすごく思い入れがあるんですよね。
シリーズ第一弾の十角館の殺人を読んでなければ、ミステリにはまることもなかったでしょうし。
十角館の殺人を読んで衝撃を受けて館シリーズを片っ端から読み漁ったのが、昨日のことのように思い出されますよ。
といってもそんな昔のことじゃなくて、1年ちょいぐらい前のことなんですけどね。
いやホント浅い読書歴で恥ずかしい限り。
でもそんな浅い読書歴でも、それを積み上げる原動力になったのは間違いなくこのシリーズだったのです。
ええ。
だからホントこの館シリーズには思い入れがあるんですよね。
まぁ、暗黒館の殺人は読んでないんですけど。
二年半前にびっくり館の殺人がミステリーランドで出た時には華麗にスルーしたんですけど。
ノベルス化されても最初のうちは余裕でスルーするつもりだったんですけど。

…全然言っていることと行動が伴っていない感じですよね。
あのですね、思い入れがあるかどうかというのと読みたいかどうかというのはまた別の話だと思うんです。
館シリーズに思い入れはあります。
でも、シリーズで好きなのは、「十角館の殺人」と「迷路館の殺人」、「時計館の殺人」だけなんですよね。
シリーズに思い入れがあるからこそ、あまり面白いと思えない作品には出会いたくない。
だから必要以上に他人の評価を気にしてしまうんですよね。
人形館の殺人の評価が悪いのを気にせず特攻して残念な気分を味わったという経験があるからこそ余計に。
そんなわけであまり芳しい評判を聞かない暗黒館の殺人とびっくり館の殺人は読むのになかなか踏ん切りがつかなかったのです。
暗黒館の殺人は死ぬほどぶ厚いし、びっくり館の殺人はハードカバーだしと、二の足を踏ませるには十分な材料を提供してくれていましたしね。

そんなびっくり館の殺人を何故読もうと思ったのか。
もちろんノベルス化されてお求めやすくなったからっていうのは大きかったです。
てか、ノベルス化されてなかったら絶対買ってない。
でも、それ以上に大きかったのが、あの道尾氏が「これはひょっとして『館』シリーズの最高傑作では?」という感想を持たれたっていうのを知ったこと。
道尾氏の作品の感想は当ブログではカラスの親指しか書いていないですけど、他にも長編や短編を読んですごく魅力を感じていた作家さんなんで、その人が面白いというならとりあえず読んでみるかと手に取ってみた次第です。
巻末に収録されている綾辻氏と道尾氏の袋とじ対談も読んでみたかったですしね。

で、読んでみての感想なんですが、これはひょっとして『館』シリーズの最高傑作では?ーとまではさすがにいかないものの、なかなかどうしてかなり堪能できました。
シリーズで探偵役を務める島田潔はちょろっとしか出てこないし、トリックそのものだけを取りだしたらどうにも小粒な印象がする。
ミステリーランドで発表された当時「これはシリーズ番外編だろう」とい読者の声が綾辻氏の耳にちらほらと入ってきたそうですが、なるほどそういう声が出てくるのも分かります。
でも、トリック自体はさほど大したものじゃなくても、短いページに収めなくてはいけないという制約の中で洗練された文章によって語られる(そして場合によってはあえて語られない)登場人物達の心情にはかなり心を揺さぶられるものがあったんですよ。
読者に想像の余地を残した幻想的な終結も、個人的に大いに好みで。
びっくり館というタイトルなんだから心底驚かしてくれるんだろうみたいな期待を抱いて読んだら思いっきり肩透かしを食らってしまうと思うんです。
そうじゃなくて、トリックとかは置いといてとにかく物語世界に浸ることに楽しみを見いだせれば大いに堪能できる作品なんじゃないかなと思います。

とはいえこの作品を館シリーズを貪り読んでいる時期に読んで満足できただろうかと考えると大いに疑問なんですけどね。
その当時はそれこそトリック至上主義みたいな感じでしたから。
ホント本って読む時期によって面白さが変わるんだろうなって改めて感じます。
そう考えると、今人形館の殺人を読んだら非常に楽しめるかもしれません。
ていうか、今こそ暗黒館の殺人を読む時期なのかもしれない。
よし、読もう、暗黒館の殺人。今読もうすぐ読もうーと、一瞬盛り上がった気分を一瞬で静めるその厚さ。
びっくりするぐらいぶ厚い暗黒館の殺人こそ、真の意味でのびっくり館の殺人かもしれないですね。

うんまぁ、自分で言ってて全く意味分かんないですけども

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 23:29    綾辻行人    Comment(1)   TrackBack(0)   Top↑

2008.12.01 Mon
2008/11月 読了本
11月に読み終えた本のリストを公開しておきます。
11月は全然更新ができていませんでしたが、本も全然読めていません。
今月は電車での移動時間が今までより格段に増えるはずなんで、その時間を活かしてとにかく積み本の数を減らしていきたいところです。
更新関連の目標としては…

…うん。

最後に、先月読んだ本の個人的ベスト3を。
1.絶対、最強の恋のうた
2.儚い羊たちの祝宴
3.Jの神話
→続きを読む

テーマ:読んだ本の紹介 - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 00:30    先月の読了本    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

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