齢20を過ぎて初めて日常的に本を読むようになった読書の初心者の、気ままな読書履歴です。ミステリ中心。
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yanbal1915

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2008.08.31 Sun
密室の鍵貸します
さてさて旅行から帰ってきたことだし溜まっていた本の感想をどんどん仕上げていくとしましょう。
とりあえず、お盆期間中にシリーズを読み始め、ついさっき読み終えた交換殺人には向かない夜 で既刊のシリーズ全作品を読み終えた東川篤哉氏の"烏賊川市シリーズ"を第一作目から順に。


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著者の東川篤哉氏の作品を初めて目にしたのはシリーズ三作目の完全犯罪に猫は何匹必要か? だったと記憶しています。
といっても文字通り「目にした」だけで、本屋で偶然見かけてそのタイトルに興味を惹かれたもののそのときは購入に至らなかったので、氏の作品を読むのはこの密室の鍵貸しますが初めてでした。
以前復讐者の棺 の感想を書いた際に軽く触れましたが、我孫子武丸氏の8の殺人を読んで以来コミカル要素の強いミステリーに強く惹かれるようになっていたんですよね、私は。
なので、他に面白いユーモアミステリを書く人はいないのかと調べ、ユーモア本格ミステリの新鋭として名高い東川篤哉氏に行き着くのはある意味必然だったのです。
更に氏がかつて自分の興味を引いた完全犯罪に猫は何匹必要か?の著者だときたら、少なくともこの作品を読まないという選択肢は無くなるわけです。
加えてシリーズ四作目の交換殺人には向かない夜が非常に面白いという話まで耳にしていましたから、どうせならシリーズ全作品を読んでみよう、と。
今思えばホント賢明な判断をしたものです。(復讐者の棺を読む時にもそんな賢明な判断が出来れば良かったんですけどね。)
もし本屋で偶然見かけた時に購入してシリーズ三作目の完全犯罪に猫は何匹必要か?から読み始めていたら、あるいは傑作だという評判を聞いて辛抱たまらずシリーズ四作目の交換殺人には向かない夜から読み始めていたら、この二作とも満足に堪能することは出来なかったでしょう。
それだけでも大きな損失なのに、満足に堪能出来なかったせいでシリーズに見切りを付け、一作目及び二作目を手に取ることもなかった可能性さえあるわけです。いやもう、とんでもない損失ですよそれは。
だって、全作品が面白いんだもん

というわけで、この密室の鍵貸しますはシリーズの主要人物の単なる顔合わせではなく、本格ミステリとしてもユーモア小説としても大いに楽しめる良作です。
内容としては、烏賊川市大映画学科に積を置く貧乏学生の戸村流平が、一緒に映画を見ていた先輩が気付かない間に浴室で密室状態で死んでいるという催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえもっと恐ろしいものの片鱗を味わってあたふたするという話。
言うなれば戸村流平の奇妙な冒険です。
ただ、これはあくまでもミステリーですので、スタンドや波紋といった超常現象は一切出きません。
出てくるのは流平の元義理の兄の貧乏探偵やどこか抜けている二人組の刑事など、妙に人間味のある登場人物ばかり。
そうした魅力的なキャラ達の掛け合いと飄々とした語り口で物語がどんどん進んでいくため、人が死んでいるんだという悲壮感は薄めです。
この軽いノリと著者のユーモアセンスが肌に合うかどうかでこの作品を楽しめるかどうかが変わってくるとは思いますが、笑える場面や台詞に実は伏線が含まれていたりと無意味に笑いを取りにいっているのではなくあくまでも本格ミステリのための笑いであるという点から、あまり軽いノリは好きじゃないんだよね~という方々にも是非一度呼んでみて欲しいところです。
あと、この作品は著者の書いた初の長編ということで、まだ不慣れな為なのか妙に語り口がくどいと感じる部分が個人的にはあったんですが、以降のシリーズではそんなくどさは鳴りを潜めています。
なので、このくどさはちょっとね~なんて思った方もここで脱落せずに是非二作目以降も読んでみて欲しいです。

要は何が良いたいかというと、見切りを付けるのは二作目を読んでからでも遅くないですよ、と。
二作目を読んで合わないと感じたなら、少なくともこのシリーズは全部合わないんじゃないかなぁと思います。
何かこんな言い方をしてるとこの一作目が面白くないみたいに見えるかもしれないですね。
断言しておきましょう。
めっちゃそれなりに面白いです。
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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 19:40    東川篤哉    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.08.27 Wed
イニシエーション・ラブ
突発的に旅行に出かけることになって思いがけずしばらくの間更新できなくなってしまったんで、せめて出かける前に一つでも感想を書いておこうと今こうして筆を取っています。もとい、キーボードを叩いています。
とはいえ、感想を書くのに使える時間が20分足らずしかないので1から感想を書く時間はとてもありません。
かといって続きはWEBでって感じで逃げようにもここがWEBですし
どうしたものかと悩んでいたところノートにメモっただけでネット上に挙げていなかった感想があることを思い出したんで、今回はそれを基に感想を書きます。
というわけでお盆期間中に読んだ本の感想はまたしても後回しです。
それについては、続きはWEBで


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ーてな感じの前置きを書いた時点で出掛ける時間になってしまって時間切れ。
結局更新できずじまいで出掛けてしまったというのが24日の朝のことです。
そして今突発的な旅行から帰ってきて、明日(てか今日)からの計画的な旅行に出掛ける前に一つでも感想を書いておこうと今こうして筆を取っています。もとい、キーボードを叩いています。
とはいえ、感想を書くのに使える時間が20分足らずしかないので1から感想を書く時間はとてもありません。
かといって続きはWEBでって感じで逃げようにもそのネタは既にやりましたし
どうしたもんかと悩んでいたところノートにメモっただけでネット上に挙げようとして間に合わなかった感想があることを思い出したんで、今回はそれを基に感想を書きます。

以前クラリネット症候群の感想を書いた際にイニシエーション・ラブについての熱い想いをいずれ語ると言っていたんですが、熱く語ろうとすると時間が足りないんで壮大にネタばれしてしまいかねないので自重して、あくまでも紳士的に感想を書きます。
喩えるなら有名なプロゴルファーのように、トーナメント優勝後見知らぬ女に「私の赤ちゃんが重い病気でいまにも死にそうなんです。助けてください」と言われて気前良く優勝賞金を全額その女にあげて、更にその後それが詐欺だったと知っても「良かった…じゃあ病気で苦しむ赤ん坊はいないのか」と言えちゃうような。
まぁ、上の話の台詞は都合によりニュアンスだけ同じで実際とは大分と違うんですけど、とにかくそんな紳士さを心がけて感想を書いていきたい、と。

この本を手に取った当時は著者の乾くるみ氏については全く知らず、本屋で偶然見かけた「必ず二回読みたくなる」という謳い文句に惹かれて購入しました。
全然知らない人の本だし、これまで好んで読んできた怪しい洋館や名探偵が登場する類の話とは別世界の恋愛小説だしで、まぁそこそこ楽しめて暇が潰せれば良いかなぁ程度の期待しか抱いていなかったんですが、これが読んでビックリ、超面白い。
本の裏表紙に「最後から二行目で、本書は全く違った物語に変貌する」なんてことが書かれてたらまだミステリーを読み始めて日の浅い当時の私でも騙されまいと注意するぐらいのことはできたわけですが、ものの見事に騙されてしまいましたからね。
あまりにも騙されてていて読み終えてもしばらく意味が分からなかったですもん。
そして一呼吸おいて騙されていたことにようやく気付いた時には、思わず言ってしまいましたもん。
良かった…じゃあ○気で苦しむ女の子はいないのか(ネタばれになりかねないので反転)

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 04:37    乾くるみ    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.08.21 Thu
復讐者の棺
性懲りも無く新しく本を読んじゃったんで、またしてもお盆期間中に読んだ本の感想は後回し。
時間が経つとどんどん細部を忘れていっちゃうんでまずいんですけどね。
まぁ最悪「こんな内容だった気がする」で感想を書いて乗り切れますけどね。
全然乗り切れてないですけどね。


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著者の石崎幸二氏の作品を読むのは今回が初です。
本作は女子高生のミリア&ユリが活躍するシリーズの5作目にして実に6年ぶりの新作とのこと。
私は我孫子武丸氏の8の殺人を読んで以来コミカル要素の強いミステリーに強く惹かれていまして、このお盆の間にもこの手の作品を得意としている東川篤哉氏の作品を貪り読んだりしていたんですよね。
そんな折に石崎幸二氏もそういった作品を多数手掛けていて、しかもその新作が今月発売されたばかりという話を耳にしちゃったらもう、辛抱できるわけも無く。
シリーズ作品は順番に読んだほうが良いだろうなとは思うものの、いきなり本作から読み始めてしまった次第です。
そしていきなり結論を言うと、本作から読み始めちゃったのは失敗だったなぁ、と。

いや、別に面白くなかったというわけではないんです。
孤島のテーマパークを舞台に10年前の事件の復讐劇の幕が上がり、登場人物達がばんばん死んでいくという「そして誰もいなくなった」を思わせる展開には大いに惹き付けられるものがありますし、トリックも非常にシンプルながら大胆で面白く、何よりも定番のトリックかと思わせて微妙にずれたところに真相を持ってくるというのがニクイ。
そういったミステリ部分が良くできていて、内容的にもっと重厚な作品に、更に言えば思わず涙してしまうような作品に持っていこうと思えば出来そうなのに、敢えてそれをやらずコミカルに徹しているところに著者のこだわりを感じます。
だからこそ、著者がこだわったコミカルさを最大限味わえなかったことが残念でならない。

この作品のコミカル要素は全て主人公達の漫才のような掛け合いの会話が占めています。
地の文で笑いを取りに行かずにあくまでも会話だけで笑いを取ろうとするそのストイックさ、嫌いじゃありません。
でも、会話だけで笑いを取るのって相当難しいですよね。
どうしても単語のチョイスの仕方という多分に個人の好みが分かれる部分に面白さが左右されてしまうし、何よりも笑いを取りにいっているのがあからさまに分かるんで外した時は残念なことになってしまう。
実際私にはちょっと外しているなぁと感じることが多々ありました。
でも、そう感じたのも主人公達に思い入れが無かったからっていうのが大きいと思うのです。
主人公達のことを全然知らないのにいきなり掛け合いを始められたって、面白さよりも戸惑いの方が大きい。
ある程度シリーズを読んできて主人公達に魅力を感じてから読んだらもっと面白かっただろうなぁと感じるんですけどね。
だから、ホント残念です。
ホント残念なことに、オチが思いつかない

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 23:57    石崎幸二    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.08.19 Tue
ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !
しばらくは帰省中に読んだ本の感想をどんどん書いていくつもりでいたんですが、新しく本を読み終えちゃったんでそっちの感想を優先したいと思います。
こうして感想を書かないうちにどんどん新しく本を読んでいくもんだから積読ならぬ積感想(語感悪っ)が増えていくんだよなぁとは思うものの、好奇心はなかなか抑えられないものだから仕方ない。
積感想を増やさないためにも、読んじゃったものはさっさと処理しておかないとね。
それに前回感想を書いたアクロイド殺しと今回読んだ本とは図らずも意外な犯人が主題の作品という繋がりがあるんで、この順番で感想を書くのもなかなか良いんじゃないかと。


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タイトルの「ウルチモ・トルッコ」はスペイン語で、「究極のトリック」を意味します。
スペイン語じゃなくてイタリア語だとする意見を多く見かけたんですが、作中でスペイン語が出てきますしどちらかといったらやっぱりスペイン語だろうと。まぁ、スペルが表記されていない以上どっちが正しいかは分からないし、そもそも意味が一緒だったらどっちでも良いんでこの話は置いておいて。
第36回メフィスト賞受賞作で、刊行が2007年4月。
どう考えても旬は過ぎていて今更感想を書いても…と思わなくはないですが、そんなの気にしていたら何も書けなくなってしまいますからね。
刊行当時はその存在を知りもしなかったこの作品ですが、知ってしまったらこれほど読まずにいられなくなる作品はないですよね。
何せ犯人=読者ですよ。
某奇妙な冒険風に表現するなら殺したのはおれだったァーーーという、ヌケサクもびっくりな真相ですからね。
過去にも犯人=読者という難題に挑戦したものはあったと作中で述べられているのですが、私の浅い読書経験だとこれは未知の領域ですから、ご丁寧にも表紙の一部が鏡面のようになっていて自分の顔が映るようになっていたり帯に「あなたが犯人!」とでっかく書かれていたりとものすごい地雷臭がしても、踏まずにはいられません。
どうせトンデモネタだろかかってこいやァーと半ばやけ気味に読み始めたわけですが、いざ読んでみるとこれがなかなか良くできていてビックリ。

「読者が犯人というすげーネタ考えたから買っておくれ」という電波な手紙が語り手である「私」(=小説家)に届くことからこの本は始まるんですが、こうして作中、更にはタイトルで読者が犯人だということが明記されているわけですから、既に読者にとっては犯人は意外な人物ではなくなっているんですよね。
犯人はヤスだと分かってプレイして「マジでぇ!?犯人ヤスだったのぉ!?」とびっくりする人はいませんから。
だからこの本の楽しみ所は意外な犯人が明らかにされることではなくて、自分が犯人だということをどうやって納得させてくれるのかにあると言える。
では実際に自分が犯人だと納得できるかというとーこれは正直う~むと唸ってしまうところなんですよね。
某奇妙な冒険風に表現するなら殺したのはおれだったァーーー?という、ヌケサクも困惑な真相です。(これに関してはこちらに詳細な考察ネタばれ注意があるんでご参照下さい)
ですが、結末に至るまでの過程が秀逸で、どうやって納得させてくれるのかという興味に「そもそも誰を殺したのか」という疑問も加わって最後まで飽きずに読ませてくれるし、一見関係なさそうな途中のエピソードも真相に絡んでくる無駄のない作りに、当初想定していた楽しさとは別の楽しさが見いだせて妙に満足してしまったのです。
ーといってもこれはジャイアン現象(普段悪い事ばかりしているせいでたまに良いことをするとすごく良い奴に思える現象)かもしれないですけどね。
あまりにトンデモで残念な出来を予想していたのが意外にまともだったのですごく面白く感じたのかも。

とにかく、派手な印象とは対照的な地味な面白さがあったりと不思議な魅力のある作品です。
万人にお薦めできるような代物ではないですが、地雷だと敬遠するのももったいないと思うんで一度読んでみて下さいな。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 20:51    深水黎一郎    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.08.18 Mon
アクロイド殺し
何気にこのブログ始まって以来の1日複数更新です。
といっても前回更新したのが3時21分なんで、感覚的には1日経っているんですけども。
まぁ、1日に何回更新したとか見に来てくださる皆さんには全くもってどうでもいい話ですからね。
さっさと本の感想を書いていきましょう。
というわけで、誰も得しない感想始まるよー


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今回紹介するこのアクロイド殺しも前回紹介したクビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い同様長らく積んでいた本です。
アガサ・クリスティーの本に関してはオリエント急行の殺人も積んでいて、これまで読了していたのはそして誰もいなくなった唯一つという。
というか、海外作家の作品自体そして誰もいなくなったの他には毒入りチョコレート事件しか読んでなかったんですよね。
エラリー・クイーンやS・S・ヴァン・ダインといった有名どころも完全に手付かずで。
こういう古典作品もちゃんと押さえとか無きゃ駄目だよなぁとは思うものの、どうも翻訳物は苦手で二の足を踏んでしまいます。
ある言語の単語の意味と完全に一致する他言語の単語があるのかって考えると、訳された文章からは原文の持っていた機微がどうしても失われてしまうような気がしますし。(かといって原文のまま読めるような英語力もなく…)
あと、海外作品のジョークのセンスがよく分かんなくてなんかもやもやするっていうのもありますね。
今後は少しずつ苦手意識を克服していきたいと思うんですけども。

で、肝心の内容についてですが…これはホント卑屈になって言うわけではなく、語ったところで誰も得しない気がするんですよね。
この作品の感想を書くためにはどうしてもネタばれは避けられないところですが、わざわざネタばれしてまで感想を書いたところで超有名作であるこの作品について既に語られている以上のことを言えるかっていうとまぁ言えないですし。
ネタばれしたところで既読者には有益な情報を与えられず、未読者からは読む楽しみを奪ってしまう。
そんな感想に意味なんて無いですよね。
じゃあここまで書いてきたこの文章は何なの?と。
始めに「感想」なんて言葉を使ってしまったのが間違いでしたね。訂正しておきましょう、「感想」ではなく「文章」です。

というわけで、誰も得しない文章終わるよー

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 18:33    アガサ・クリスティー    Comment(2)   TrackBack(1)   Top↑

2008.08.18 Mon
クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い
更新を完全に放り出して、お盆の間は実家でまったりとした時間を堪能していました。
更新はずいぶんと休んでしまいましたが、その間積み本を消化したり新たに買ってきた本を読んだりとそれなりの数の本を読んでいましたので、更新するネタのストックはかなり増えましたよ。
これだけストックがあればしばらくは更新を途切れさせずやっていけますもん。
ただ、できるからといってじゃあ実際にやるかっていうと、やらないんですけどね

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い(講談社文庫 に 32-1 西尾維新文庫) クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い
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今回紹介するこのクビキリサイクルは以前紹介した8の殺人の新装版と同時期に出た本なんですが、買ってすぐちょろっと読んだだけで以後手に取ることも無く本棚の奥底に眠っていました。
買った当初はまだこの1冊しか文庫化されていなかったわけですが、気付けばシリーズ3冊目のクビツリハイスクール―戯言遣いの弟子が文庫化されるに至っていて、時の流れの速さを感じたり感じなかったり。
ぼちぼち読まなきゃいけないなぁと、重いようでそうでもない腰を上げて今回実家に帰省している間に読んだ次第です。

そもそもこの本を買った動機が「デスノートのノベライズなんかで名前を聞く人気作家らしい人のデビュー作が文庫化されるらしいから試しにちょっと読んでみるか」程度のもので、読みたくて辛抱たまらず買ったわけじゃなかったんですよね。
だから、ラノベっぽい作品だということは分かって買ってはいたんですが、鬱屈した主人公や「天才」達の高尚なんであろう会話に付いていけず、もともと低かったモチベーションが100ページも読まないうちに消滅してしまったのです。
そんなわけで今回改めてこの作品に挑戦しようと思ったもののモチベーションは別に高いわけではないので大丈夫かなと不安だったんですが、こうして感想を書いていることから分かるとおり何とか読了することができました。
ていうか、意外に苦痛を感じることなくすんなり読めましたよ。
最初の首切りが起こるまでが退屈だったものの、いざ起こってしまってからは一気に最後まで読みきることが出来ましたし。
というのも、核となるミステリーの部分がしっかりとできているんですよね。
ことあるごとに飛び出す主人公の戯言には正直うんざりだった、というのは戯言ですけども、単なるキャラクター小説ではなくミステリーとして楽しむことができたのは嬉しい誤算でした。
とはいえ、トリック自体はさほど目新しくないような代物で、普通にこのトリックで話を書くなら本作のように500を超えるページ数は必要ないなぁと感じるんで、やっぱりこの作品はキャラクターがあってこそなんだろうな、と。
キャラクターが好きになれるかどうかで面白さがかなり左右されるんだろうな、と思います。
私の場合このキャラクターは好きかというと…まぁ、そんなのどうでもいい戯言だから良いでしょう。

そんなこんなで意外に楽しめたこの作品。
今すぐ続きが読みたいとまではいきませんが、気が向いたときにでもまた2作目を手にとってみたいところです。

ー最後に。
読み終えて初めて気付いたんですが、結構意味深なタイトルだったんですね、これ。
まぁ、これも言ってみただけの戯言なんですけども…

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 03:21    西尾維新    Comment(1)   TrackBack(0)   Top↑

2008.08.07 Thu
カラスの親指 by rule of CROW’s thumb
私の大好きなジャンルである、コン・ゲーム。
でも、面白いコン・ゲーム小説に出会うのってなかなか難しかったりします。最近読んだ贋作遊戯 もちょっとがっかりするような出来でしたし。
それでも、やっぱり好きなジャンルですから。
結構はずれが多いジャンルだとは分かっていながらも、とにかく数を読まなきゃ傑作にも出会えませんからね。コン・ゲームという単語がちらつくような作品があったら、手を出さずにはいられないのです。
それが普段は滅多に買わないハードカバーの本であっても。

カラスの親指 by rule of CROW’s thumbカラスの親指 by rule of CROW’s thumb
道尾 秀介

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そんなわけで今回紹介するカラスの親指は、某所でコン・ゲーム小説を装った本格ミステリと紹介されているのを見て辛抱たまらず購入してしまった本です。
著者の道尾氏の名前はラットマンの高評価を耳にして知っていたものの、件のラットマンがハードカバーの本でなかなか手を出せずにいたので氏の作品を読むのはこれが最初です。
そして、最初で最後には絶対ならない
絶対他の作品も読みたい、そう強く思わせてくれる傑作です。

ー闇金業者によって全てを失い、詐欺で生計を立てるところにまで落ちてしまったさえない中年二人組。
ひょんなことから出会った一人の少女、更にはその知り合いたちと奇妙な共同生活を行うなかで、やがて失くしてしまったものを取り戻すため、自らの過去と訣別するため、ある計画を実行する決意をするー
と、あらすじだけを見ると正にコン・ゲーム小説の王道を行くようなストーリー。
登場人物も何か隠してそうな雰囲気を持った癖のある奴ばかりで、闇金業者やヤクザの様な到底暴力に頼ったら主人公たちには勝ち目がないような敵が前に立ちはだかるのもお約束通り。
これでそのワルを頭脳戦で出し抜いてめでたしめでたし~となったなら、ホントどこにでもあるようなコン・ゲーム小説となるわけですが、本作はそうはなりません。
主人公たちの一世一代の大ペテンではなく、その後が本番
これは正直全く予想していなかったので、大いに驚かされました。
なにか仕掛けがあるってことを知って読んでいたというのに。
ある登場人物のあからさまに怪しい言動にミスディレクションされるもんかと注意して読んでたら、そこに注意すること自体がミスディレクションになっているという。

作中に仕掛けられたトリックの種が明かされると、この物語はどこにでもあるようなコン・ゲーム小説から全く別のものへと変貌を遂げます。
この信じていた世界が音を立てて崩れさるような感覚は、正に良質のミステリを読んだときのよう。
ミステリは騙されるのが一つの楽しみであるわけですが、その楽しさっていうのはいわば
(騙されて)くやしい…でも(騙されるのが面白いと)感じちゃう…!ビクビクッ
という感じだと思うんですよ。いわば。
ところが今回騙されて感じたのは全く別の感覚で。
騙されて悔しいんじゃなく、嬉しいんですよね。
真相がこれで、本当に良かったと心から感じる。幸せな気分になれる。
そう、だからやっぱり、この作品はコン・ゲーム小説なのです。

良質のコンゲーム小説というのは作中のカモだけでなく読者もアッと言わせてくれるものです。
そして理想的なコンゲームとは、被害者に被害者意識を抱かせないものなのです。
つまり、被害者はー普通は騙されていることに、自分が被害者であることに気づいていないわけですがー騙されていても幸せなんですよね。
このカラスの親指、コン・ゲーム小説を装った本格ミステリという極上のコン・ゲーム小説です。

テーマ:コン・ゲーム - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 18:27    道尾秀介    Comment(2)   TrackBack(4)   Top↑

2008.08.02 Sat
クール・キャンデー

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若竹 七海

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いやー最近暑い日が続きますね。
暑い日には少しひんやりとした気分を味わえる本を、というわけで、今回は祥伝社の400円文庫の中からこのクール・キャンデーをご紹介します。
400円文庫?じゃあ、400字ちょうどで感想を書かざるを得ないよね。
いや、何で?って、理由なんて無いですよ。夏ですもん

さてさて、この本、税込み400円ということでページ数は160ページと大変薄く、しかも1ページ辺りの文字数も少ないもんだから、あっという間に読めてしまいます。
でもそんな薄い中でしっかりとミステリーしてるんだから、侮れません。

あらすじはーっと、文字が足りないんで省略します。
登場人物はーっと、文字が(ry
結末はーっと、も(ry
とにかく、ひんやりとしていてそれでいてめちゃくちゃ後味の悪い、そんな読後感です。
なかなか、面白い。

いやーしかし、400字で感想を書くのってつらいですねー。
何がつらいって、誰も得しないですからね。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 22:36    若竹七海    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

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