齢20を過ぎて初めて日常的に本を読むようになった読書の初心者の、気ままな読書履歴です。ミステリ中心。
PR

ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ミステリー小説を読む
参加リング
紹介した本
1/2の騎士 harujion (講談社ノベルス) 1/2の騎士
紹介ページ

ファミ通町内会―AS SEEN ON FAMITSU1986‐2000 (ファミ通ブックス) ファミ通町内会
紹介ページ

ファミ通町内会 二丁目 (ファミ通ブックス) ファミ通町内会二丁目
紹介ページ

Story Seller Vol2 2009年 05月号 [雑誌] Story Seller Vol.2
紹介ページ

モダンタイムス モダンタイムス
紹介ページ

魔王 魔王
紹介ページ

退出ゲーム 退出ゲーム
紹介ページ

びっくり館の殺人 びっくり館の殺人
紹介ページ

告白 告白
紹介ページ

儚い羊たちの祝宴 儚い羊たちの祝宴
紹介ページ

そして誰かいなくなった そして誰かいなくなった
紹介ページ

紙の碑に泪を 紙の碑に泪を
紹介ページ

Story Seller Story Seller
紹介ページ

I LOVE YOU I LOVE YOU
紹介ページ

秘密。―私と私のあいだの十二話 秘密。―私と私のあいだの十二話
紹介ページ

容疑者Xの献身 容疑者Xの献身
紹介ページ

青の炎 青の炎
紹介ページ

少女には向かない職業 少女には向かない職業
紹介ページ

遠まわりする雛 遠まわりする雛
紹介ページ

クドリャフカの順番 クドリャフカの順番
紹介ページ

愚者のエンドロール 愚者のエンドロール
紹介ページ

氷菓 氷菓
紹介ページ

ボトルネック ボトルネック
紹介ページ

犬はどこだ 犬はどこだ
紹介ページ

女王国の城 女王国の城
紹介ページ

夏期限定トロピカルパフェ事件 夏期限定トロピカルパフェ事件
紹介ページ

春期限定いちごタルト事件 春期限定いちごタルト事件
紹介ページ

館島 館島
紹介ページ

交換殺人には向かない夜 交換殺人には向かない夜
紹介ページ

完全犯罪に猫は何匹必要か? 完全犯罪に猫は何匹必要か?
紹介ページ

密室に向かって撃て!
 密室に向かって撃て!
 紹介ページ

密室の鍵貸します
 密室の鍵貸します
 紹介ページ

イニシエーション・ラブ
 イニシエーション・ラブ
 紹介ページ

復讐者の棺
 復讐者の棺
 紹介ページ

ウルチモ・トルッコ
 ウルチモ・トルッコ
 紹介ページ

アクロイド殺し
 アクロイド殺し
 紹介ページ

クビキリサイクル
 クビキリサイクル
 紹介ページ

カラスの親指
 カラスの親指
 紹介ページ

クール・キャンデー
 クール・キャンデー
 紹介ページ

贋作遊戯
 贋作遊戯
 紹介ページ

さよなら妖精
 さよなら妖精
 紹介ページ

紳士遊戯
 紳士遊戯
 紹介ページ

少年たちのおだやかな日々 少年たちのおだやかな日々
紹介ページ

硝子のハンマー
 硝子のハンマー
 紹介ページ

クリムゾンの迷宮
 クリムゾンの迷宮
 紹介ページ

8の殺人
 8の殺人
 紹介ページ

紳士同盟
 紳士同盟
 紹介ページ

黒い仏
 黒い仏
 紹介ページ

星降り山荘の殺人
 星降り山荘の殺人
 紹介ページ

しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
 しあわせの書
 紹介ページ

ロートレック荘事件
 ロートレック荘事件
 紹介ページ

七回死んだ男
 七回死んだ男
 紹介ページ

生ける屍の死
 生ける屍の死
 紹介ページ

クラリネット症候群
 クラリネット症候群
 紹介ページ

密室殺人ゲーム王手飛車取り 密室殺人ゲーム王手飛車取り
紹介ページ

インシテミル
 インシテミル
 紹介ページ

双頭の悪魔
 双頭の悪魔
 紹介ページ

孤島パズル
 孤島パズル
 紹介ページ

占星術殺人事件
 占星術殺人事件
 紹介ページ

長い家の殺人
 長い家の殺人
 紹介ページ

アヒルと鴨のコインロッカー アヒルと鴨のコインロッカー
紹介ページ

99%の誘拐
 99%の誘拐
 紹介ページ

夏と花火と私の死体
 夏と花火と私の死体
 紹介ページ

ZOO〈1〉
 ZOO〈1〉
 紹介ページ

ZOO〈2〉
 ZOO〈2〉
 紹介ページ

米澤穂信部
読書、レベル1。
≪2008.06  2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31  2008.08≫
プロフィール

yanbal1915

Author:yanbal1915

  • 関西在住の♂
    奇妙な冒険と奇妙な小説が好き。
  • コメント・トラバ大歓迎です。
    お気軽にどうぞ
  • メールはこちらへ
    →yanbal1915あっとgmail.com

最近の記事
カテゴリー(クリックで展開)
月別アーカイブ
最近のコメント
最近のトラックバック
ブロとも申請フォーム
「 2008年07月 」 の記事一覧
--.--.-- --
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

yanbal1915 at --:--    スポンサー広告    Top↑

2008.07.31 Thu
贋作遊戯
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 ようじょ!ようじょ!
 ⊂彡
                      ∩   _  
        ツンデレ!ツンデレ! ミ(゚∀゚ )
                       ミ⊃

ー失礼、ちょっと取り乱しました。
すみませんね、なんか。真面目な感想を書いた反動で頭が残念なことになっているようです。


贋作遊戯 (光文社文庫)贋作遊戯 (光文社文庫)
赤城 毅

光文社 2007-11-08
売り上げランキング : 104147
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ーさて、そんなわけで今回紹介するこの贋作遊戯は、以前紹介した紳士遊戯 の続編で、コン・ゲーム小説でありながらようじょ・ツンデレ成分をも含んでいるというある種の人達にとってはたまらない一品です。
まぁ、私はその種の人ではないので普通にコン・ゲーム小説を読みたいと思って買ったんですけどね。ホントなんですけどね。

紳士遊戯の続編ということで、舞台も前作と同じく昭和初期、主要人物たちも再登場していて、前作では端役だった「バイブル」というキャラがわりと活躍したりなんかしています。
そして続編ではお決まりの新キャラ登場ということで、主人公のライバルキャラとして美人女詐欺師が出てきます。
新キャラはともかく主人公たち主要キャラはもうキャラが確立しているんで、キャラ描写に力を入れなくて済む分完成度の高いコン・ゲームが展開されると期待していたんですが…

うん、そうだよね。そんなわけないよねー

もう前作で主人公の因縁の相手とは決着がついちゃってますからね。
どうあがいたって前作より緊張感ある展開は望めなかったわけです。
コン・ゲームっていうのは已むに已まれぬ事情があって仕方なくやるから、その必死さが緊張感を生むから、だから面白いんですよね。私が思うに。
今作のように「主人公とライバルとのペテン三本勝負」なんてぬるいものをやられても、何も心動かされるものはないわけです。
そう、まさに遊戯でしかない。
まぁタイトルが「贋作遊戯」ですから、看板に偽りわない。偽りはないわけですけど…
私はちょっと、場違いな期待していたようですね。ようじょに対して。

今作では前作と違って主人公が自らの頭で考えたペテンを実行しているんで、その点は評価できるんですが、いかんせん燃える展開がないのと似たようなペテンばっかりというのが…
文体に癖があって地の文に著者の感情がかなりこ込められているのも、私自身があまり作品に没頭できていないために温度差を感じてしまいますし。
そういった点から、この作品は前作を読んで主要キャラ達に心底惚れ込んだという人、もしくは、ようじょが出てればオールオッケーという人にしかあまりお勧めできないです。
後者の人には、文庫本よりもむしろキャラ達の顔がしっかり描かれているノベルスの方をお薦めします。

え?顔が分かっちゃったら想像する楽しみがなくなってしまう?
…まだまだ私も精進が足りないようです。
スポンサーサイト

テーマ:コン・ゲーム - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 14:23    赤城毅    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.30 Wed
さよなら妖精
ようじょようじょと声高に叫んだ後にこの本を紹介することになるのは何の因果か。
ようじょようじょと声高に叫ぶような奴が紹介していいような本じゃない、そんなある種の気高ささえ感じさせる本です。

さよなら妖精 (創元推理文庫)さよなら妖精 (創元推理文庫)
米澤 穂信

東京創元社 2006-06-10
売り上げランキング : 50553
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


以前紹介したインシテミルを読んで以来、著者の米澤穂信氏は私にとってどうにも気になる存在になっていたのです。
ただ、なぜ気になるのか、いまいちはっきりとした理由が分からない。
そんな惹きつけられる「何か」を探して著者の最高傑作との呼び声の高いこの作品を手にしたのですが…

うん、断言しよう、傑作だわ

最高傑作かどうかはまだまだ読んでいない作品がたくさん残っているんで分からないですが、傑作なことは間違いないですよ。
そして、なぜ米澤穂信氏の作品に惹きつけられるかも分かった気がします。
インシテミルの、私の心を強烈に引き付ける設定を目にして、「この人は何かをやってくれる」という期待感を抱いていたんですね。
そして、このさよなら妖精で、期待が確信に変わった。
もうね、他の全ての作品を読まずにはいられないですもん。
ホントすごいもんを書くなぁ。

さてさてやれ傑作だのすごいだのと喚いていますが、この作品の面白さについて、具体的に語っていきたいと思います。
この作品は、ジャンルとしては一応ミステリに入るのでしょうか。
創元推理文庫だし、帯にも「不朽のボーイ・ミーツ・ガール・ミステリ」と銘打たれていますしね。
ただ、ミステリといっても人殺しなどを扱った血生臭いものではありません。
文庫の解説を引用するならば、日々の暮らしに転がる小さな謎にスポットをあて、そこに意外な真相を読み取る「日常の謎」派に属する作品です。
ユーゴスラヴィアからやってきた好奇心旺盛な少女、マーヤ。
彼女がことあるごとに主人公達に「なぜなにどうして?」と問いかけることによって、日常の謎の問いかけとそれに対する推理がごく自然に行われるようになっています。

そんな小さな謎でジャブのように攻めてきて、中盤、主人公たちが直面している最大の謎が明らかにされる。
その謎を解き明かすこと、それこそが読者にとっても最も重要で、最も興味のあること。
それは分かっているのに、解きたくないんですよ。
しょうもなさすぎてそんなの解くにも値しないとかいう意味じゃ断じてないです。
自分では解きたくないし、主人公たちによって解かれたくもないー真実を、認めたくないから

ユーゴスラヴィアがどうなったか、多少なりとも世界史を勉強したことがある人なら、あるいはニュースを聞いたことがある人なら知っていますよね。
その知識と、この本の目次と、タイトル
これだけの情報があれば、物語がどういう結末を迎えるか想像できてしまうわけですよ。
想像できるからこそ、謎を解きたくないし、先を読みたくない。
でも、想像できるからこそ、解かずにはいられないし、読まずにはいられない。
…米澤穂信、恐ろしい子!

登場人物が全員魅力的で、高校生の全能感と無力感がひしひしと伝わってくるこの作品は、ミステリとしても青春小説としても、間違いなく一級品です。
ミステリって、結構簡単に人が死んでしまいますよね。
安易に感動を狙おうとしてる作品って、結構簡単に人が死んでしまいますよね。
でもね、人の命って、やっぱりすごく重いんです。

マーヤは言います。「哲学的意味はありますか?」と。
私は言います。少なくとも、この作品にはあるーと。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 14:24    米澤穂信    Comment(4)   TrackBack(1)   Top↑

2008.07.27 Sun
紳士遊戯
  _  ∩
( ゚∀゚)彡 ようじょ!ようじょ!
 ⊂彡
                      ∩   _  
        ツンデレ!ツンデレ! ミ(゚∀゚ )
                       ミ⊃

ー失礼、ちょっと取り乱しました。
すみませんね、なんか。暑さと忙しさでやられてたところに深夜のテンションが相まって頭が残念なことになっているようです。


紳士遊戯 (光文社文庫)紳士遊戯 (光文社文庫)
赤城 毅

光文社 2005-10-12
売り上げランキング : 377660
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ーさて、そんなわけで今回紹介するこの紳士遊戯は、以前紹介した紳士同盟 と同じコン・ゲーム小説でありながらようじょ・ツンデレ成分をも含んでいるというある種の人達にとってはたまらない一品です。
まぁ、私はその種の人ではないので普通にコン・ゲーム小説として楽しんだんですけどね。ホントなんですけどね。

ノベルズとして出版されたのが2002年とわりと最近なんですが、物語の時代設定は昭和初期、満州事変の直後とかなり昔です。
この時代が著者の一番得意とするところなのかどうなのかは分かりませんが、現代よりもこういった一昔前を舞台にする方がこの手の話は書きやすいだろうなとは思います。
現代を舞台に大がかりな詐欺ービッグ・コンをやってのけるのはなかなか至難の技でしょうから。
そんなレトロな世界に現代的な「萌え」を融合させるというのは、なかなか面白い試みで。
コン・ゲーム小説としては至ってオーソドックスな造りでそれほど新しさは感じなかったんですが、キャラの魅力でぐいぐいと読ませます。
ただ、主人公よりも師匠や師匠の孫娘といった脇役の方が魅力的っていうのはどうなんだろう。
主人公の師匠の方が主人公なんではないかと思うぐらい活躍してるし。
主人公も一応活躍はしているものの、それは「小説の主人公」としてであって、「コン・ゲーム小説の主人公」としてではないですからね。
やっぱりコン・ゲーム小説の主人公であるからには、自分の頭で考えたペテンで勝負して欲しいのですよ。
だから最後まで師匠に頼りっきりの姿勢だったのはかなり残念でした。

というわけで、それなりに楽しめたもののコン・ゲーム小説としてはどこか物足りなさを感じたのも事実。
コン・ゲーム小説の入門としてはちょうど良いかもしれませんが、ある程度このジャンルを読んできている方にはお薦めしにくいところです。
ただ、ようじょとかツンデレとか、そういったものが好きな人にはお薦めできる気がします。
私はそういったものには全然詳しくないんで、間違っているかもしれないですけども。
ていうか、そもそもそれらの単語の意味とか、全然分からずに使っていますからね。
べ、別にツンデレの意味なんて知らないんだからねっ!

テーマ:コン・ゲーム - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 05:10    赤城毅    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.18 Fri
少年たちのおだやかな日々
「今日出来ることは明日に延ばすな」と「明日できることは今日するな」、どちらが私の思想信条に合っているかというと圧倒的に後者なんですが、ちょっとした気まぐれで今回は更新できる時に更新しておきます。
ひょっとしたらしばらく更新できないかもしれないので。

少年たちのおだやかな日々 (双葉文庫)少年たちのおだやかな日々 (双葉文庫)
多島 斗志之

双葉社 1999-08
売り上げランキング : 8480
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


今回紹介する少年たちの穏やかな日々は、ふらっと立ち寄った本屋の新刊コーナーに置かれていて興味を引かれ購入した本です。
文庫化されたのが1999年なのに新刊とはこは如何に?という所ですが、どうやら最近復刊されたばかりのよう。
単行本が刊行されたのは1994年とのことなので、もう十年以上前の作品なんですね。
なのに全然古さを感じない、むしろ時代がようやくこの作品に追いついて来たかのような感じすら受けます。

さてさて少年たちのおだやかな日々という題名ですが、内容は全然おだやかじゃありません。
超不穏。
やべー田舎暮らしの少年たちがひたすられんげの蜜を吸いまくるだけの話だと思ったのにだまされたァァーなんてことはもちろんなく、帯にも詩的で美しい青春小説ではなく怖くてイタくて後味最悪の話だと明記されていますからね。
その不穏さを楽しもうと思って購入したわけです。

7つの短編からなる本作品、冒頭の「言いません」を読んだ時点で世にも奇妙な物語っぽいなぁという印象を持ったんですが、実際収録作の「罰ゲーム」が世にも奇妙な物語で映像化されているそうです。
あれ?おかしいな。世にも奇妙な物語とかああいう後味の悪いのは苦手だったはずなのになんで買ってしまったんだ?

「言いません」:
友人の母親の不倫現場を目撃してしまった少年。そして禁断の愛がー始まらない
「ガラス」:
仲良しの女の子から打ち明けられた秘密。そして甘くも切ない日々がー始まらない
「罰ゲーム」:
綺麗なお姉さんは好きですか。友達のお姉さんとの禁断のゲームがー始まってしまう
「ヒッチハイク」:
やばい車に乗ってしまった二人の少年。今、必死の逃亡劇がー始まると思ったら終わってた
「かかってる?」:
催眠術にかけられていると主張する少年。そして少年の非日常な日々がー始まってた
「嘘だろ」:
知ってしまった姉の婚約者の秘密。そして禁断の愛がー始まらなくて良かった
「言いなさい」:
全然白状しようとしない少年。なんとか白状させようと大人たちが奮闘する日々がー始まったら終わらない。



田舎暮らしの少年たちがひたすられんげの蜜を吸いまくるだけの話だと思ったのにだまされたァァ

テーマ:ホラー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 01:04    多島斗志之    Comment(1)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.17 Thu
硝子のハンマー
ここ最近ずっと一日一冊は本を読み終えるというペースなのに、感想が全然追いついていません。
毎日、というか一日二回は感想書いていかないとどんどん溜まっていくばかりです。
ここはもう、いっそのこと一日に十冊ぐらいの感想を書いて一気に消化するしかないですね。
まぁ、やらないんですけども。

硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)硝子のハンマー (角川文庫 き 28-2)
貴志 祐介

角川書店 2007-10
売り上げランキング : 6544
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


今回紹介する硝子のハンマーは、前回紹介したクリムゾンの迷宮の著者が書いたミステリーです。
日本推理作家協会賞受賞作の、本格ミステリー。
ホラー作家の書いたミステリーということで「実は祟りでしたー」なんてオチが来るかというとそんなことも無く、舞台も怪しげな洋館や不気味な言い伝えのある寒村なんかではなく都会の高層ビルで、ホラー要素は全くありません。
もっとこう、犯人の狂気とかが作品全体を覆っているのかなと思ってたんですけどね。
ちょっと拍子抜けするぐらい普通のミステリーでした。

だからって、面白くないかというとそんなこともなく。
連続殺人に発展することもなくただ一つ密室殺人が起こるだけなのに、「密室」というキーワードにはあまり心を踊らされない私に500ページを超える作品を一気に読ませてしまうんですから。
この吸引力はすごいです。
密室を作り出すトリックも見事。
探偵役もあまりお目にかからないような独特のキャラで、いい味出しています。

ただ、せっかくトリックは面白いのに、それが明かされたときにあまりカタルシスが得られないというのが残念でした。
この本は二部構成になっているんですが、主人公たちの行動を中心に三人称視点で描かれる第一部は探偵役がトリックと犯人に気づいた段階で終わり、続いて犯人視点の倒叙形式で第二部が語られます。
犯人視点なわけですから、当然トリックも探偵がずばりと言い当てる前から分かってしまう。
なかなか強烈な人生を送っている犯人なので、最初から最後まで倒叙形式で語られていたならそれはそれでかなり面白くて不満を感じることもなかっただろうなと思うんですが、いかんせん最初は探偵を中心に物語が動いていたんだから、やっぱり探偵の口から初めて真相が明らかになって欲しかったなと思ってしまうのです。
巻末に収録されている法月綸太郎氏によるインタビューで「捜査側の視点で文章だけで説明すると分かりにくくなってしまうから」とそのような形になった理由が著者の口から語られていて、それはそうだろうなと理解はできるんですが…うーむ。

まあ、そんなわけで真相の明かし方には頭では理解できても気持ち的に納得できないものがあるんですが、面白いことは確かです。
派手さはないものの、良質のミステリーなので、未読の方は是非御一読を。


ーと、自分なりに真面目に感想を書いてみました。
このブログで真面目な感想を書いてニーズがあるのかは分かんないですけどね。
てか、このブログ自体ニーズがー

そのうち管理人は、考えるのを やめた。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 20:40    貴志祐介    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.13 Sun
クリムゾンの迷宮
読み終えたのに感想を書いていない本がどんどん溜まってきている現状、これはまずいってことで、どんどん消化していくべく頑張っていきたい、今日この頃です。
もうね、気持ち的には一日二冊は感想書いていきたいですもん。
気持ちだけですけども。

クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
貴志 祐介

角川書店 1999-04
売り上げランキング : 4108
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools



当ブログでは主にミステリーを中心に本の感想(のふりをした何か)を書いていますが、今回感想を書く、クリムゾンの迷宮、これはミステリーではないですからね。
そこははっきりとさせておきたい。
角川ホラー文庫から刊行されていることから分かるように、ミステリーではなくホラーです。
何でこんなことを強調するのかっていうのは詳しく説明しちゃうとネタばれになっちゃうんで言えませんが、もし読み終わって結末に納得できないと思うことがあったなら、それはこれがホラーなんだってことを忘れているからなんじゃないかなと思うんですよね。
私はこれをホラーだと思って読んだので、結末に納得いかないと思うことは無かったし、このラスト以外なかっただろうなと思ったんですけども。

さて。
結末の話ばかりじゃなく中身に触れていきます。詳しくは読んでからのお楽しみということで、簡単に。
 主人公が目を覚ましたのは、一面鮮やかな深紅色に染まった異様な世界。
 傍らに置かれた携帯型ゲーム機が映し出す、「火星の迷宮へようこそ。」というメッセージ。
 そして始まる、凄惨なゼロサム・ゲーム…
オラ、ワクワクしてきたぞ!

わけも分からないまま強制的にゲームに参加させられることになった主人公が、生き残るために必死にあがいていく物語。
そんなサバイバルあり、ロマンスありの展開が嫌いな男の子なんていません、よね?
少なくとも私はわくわくしっぱなしでしたよ。
特に序盤の主人公たちが食料を確保すべく罠を仕掛けたりして奮闘する場面なんかは、昔読んだ十五少年漂流記を読んでるみたいで童心に返りましたし。
ただ、とはいえ少年少女達がこれを読むのはその後の展開からして絶対お勧めできないですけども。

そういった冒険心をくすぐる部分や細かな伏線が、ページをめくる手を止めないようにこれでもかと押し寄せてくるんですよね。
複線の引っ張り方も絶妙で、伏線を張った次のページで回収されてたなんてことはなく、かといって「ああそんな伏線もあったね」と懐かしく感じるほど放置するなんてこともなく、これしかないというタイミングで回収してくるもんだから、読むのを止めるタイミングを完全に見失ってしまう。
そうやって読者を作品から逃げられないようにするから「一番怖いのは人間」というホラー要素が際立つんですよね。
もうね、たまんない。面白すぎる

別にね、要素を一つ一つ取り出して見たらそんな凄いものでもないんですよ。
展開だって、予想を裏切るようなアクロバティックなものではないですし。
ベタな展開だからこそ、何も考えずどっぷりと作品にのめり込むことができる、そしてどっぷりと作品にのめり込むこと、それ自体が限りなく面白い。
くやしい…でも(面白いと)感じちゃう…!ビクビクッ
ーみたいな。
あ、ごめんなさい。これは違うクリムゾンでしたね。

テーマ:ファンタジー・ホラー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 23:16    貴志祐介    Comment(1)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.09 Wed
8の殺人
前回の前置きはちょっとばかし(ほんのちょっとばかしですけどね)長かったんで、今回はさらっと本の紹介に入っていきます。
というわけで、今回紹介するのはこちら。

8の殺人 新装版 (講談社文庫 あ 54-11)8の殺人 新装版 (講談社文庫 あ 54-11)
我孫子 武丸

講談社 2008-04-15
売り上げランキング : 368905
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


著者の我孫子武丸さんと言えば、ゲームではかまいたちの夜、小説では殺戮にいたる病なんかが特に有名かと思います。
私はかまいたちの夜は3を軽く遊んだ程度なんでそれほど印象にはなくて、我孫子さんと言えば殺戮にいたる病というイメージが強烈に植え付けられています。
それほど殺戮にいたる病を読んだ時の衝撃は強烈で、そして、ものすごく面白かったんですが、同時にものすごく読むのに体力を使うという印象を受けたのです。
読むのに体力を使うというのは、「二人が向かった先は地元で有名なスーパーに足を踏み入れた」 とか「ランニング状態で足を止めた」 といった日本語の限界を突破した表現が満載で読むのが苦痛でたまらないというわけでは断じてなくて、執拗なまでのグロ表現が醸し出す独特の雰囲気に精神を擦り減らされるという。
うまくその感覚を伝えられないですが、読んだことのある人には何となく分かってもらえるんじゃないかなと思います。

そんなわけで始めて読んだ我孫子さんの小説が殺戮にいたる病だったことから、我孫子さんの小説は気合いを入れて読まなきゃいけないというイメージが染みついていてなかなか他の作品に手を出せずにいました。
そんな中、我孫子さんのデビュー作が装いも新たに発売されているのを書店で見つけ、折角だからこれを機会に読んでみようと。
そう一念発起してこの本を手に取ったんですが…

いや、ホントこの本を手に取ってよかった。

この本を手に取らなければずっと大きな勘違いをしたままでいるところでしたよ。
我孫子さんの小説は気合いを入れて読まなきゃいけない?
1か月前からコンディションを整えて万全の状態で一切の音を遮断しながら畳の上で正座してー
とんでもない。
ベットの上に寝っ転がって右足で左足の指毛を弄びながら読んでも全然問題ないですよ。

ホント、こんな軽いノリの小説を書く方だったとは。
全編通してホームドラマのようなコミカルなノリで、悲壮感なんて全く感じさせない。
トリックはかなり分かりやすいし、この軽いノリが合わない方はあまり面白くないかもしれないですが、私は軽いノリは大好きですからね。
ホント楽しい時間を過ごさせていただきました。

そんなわけで私の中の我孫子さんのイメージを一変させたこの作品。
この作品の主人公の3兄弟が活躍する作品が他にもあるということで、今からそれを読むのが楽しみです。

テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 20:17    我孫子武丸    Comment(7)   TrackBack(2)   Top↑

2008.07.07 Mon
紳士同盟
私の好きな小説のジャンルに「コン・ゲーム」があります。
コン・ゲームとはConfidence Game(信用詐欺)の略で、哀れな犠牲者(カモ)の信用をあの手この手で勝ち取って、まんまと大金を巻き上げるといったタイプの詐欺手段を言います。
以前このブログに書いたように、私は乙一さんのZOOを読んで「本って面白!」と思うようになったわけですが、そんな折に楡 周平さんのフェイク と出会っていなかったら、今ほどに日常的に本を読むようにはなっていなかったと思うのです。
すごく伝えにくい感覚なんですけど、ただ単に面白いってだけじゃなくてこんな種類の面白さがあるのか!っていう感覚、これを短期間で得られたからこそ本にはまることが出来たんだと。
そんなわけでZOOとフェイクという二冊の本は(ZOOは1、2に分かれてたんで実質三冊ですけども)、他の人がどう評価しようが、今後どれだけ面白い本に出会おうが、私にとって特別な存在であり続けるのです。
そして、フェイクによって知ったコン・ゲーム小説というジャンルも。

ーそんなにコン・ゲーム小説ってぇのが好きだって言う割にはぁ、兄ちゃん、お前さんのブログとやらにはこれまで全然そんな単語出てきちゃいねぇみてぇだが?
そう言いたくなる方もそんな口調かどうかは別にしていらっしゃるでしょう。
それもそのはず、コン・ゲーム小説についての熱い思いをぶちまけようぶちまけようと思っているうちに、気づけば一年以上更新を停止しちゃってたんですから。
 催眠術だとか超スピードだとか そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ
 もっと恐ろしいサボリの片鱗を味あわせたぜ…
みたいな。

更新を再開してからは読んだ本の感想を早めに書くというポリシーでやってるんで昔読んだ本について語ることはなかなかできず、かといって新しいコン・ゲーム小説を読もうにもなかなかこの手の作品はミステリーなんかと比べて数が少なく(とはいえコン・ゲームはミステリの中の一ジャンルなんですが)巡り合えず…そんなこんなで今日までズルズル来てしまっていたのです。
それが、先日、書店である本に偶然出会ったことで、ついに、今日!
コン・ゲームについて語る場を得たわけですよ!
嗚呼…ホント…長かった…ここまで来るのは…

さぼってたせいだけど。


さてさて。
そんなこんなで前置きがほんのちょっと長くなってしまいましたが、今回紹介する本はこちら。

紳士同盟 (扶桑社文庫 (こ13-1))紳士同盟 (扶桑社文庫 (こ13-1))
小林 信彦

扶桑社 2008-06-28
売り上げランキング : 39635

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


フェイクを読んだ後、コンゲーム・小説としてその解説で挙げられていた作品ー百万ドルをとり返せ! や、我輩はカモである 奪取等々ーを片っ端から読んだんですが、この紳士同盟については日本人作家の手によるコンゲーム・小説の草分け的存在でありながら一番新しい文庫版でも初版の発行日が1983年と古くて手に入れることができなかったんですよね。
いやまぁあらゆる手を尽くして捜しまわれば絶対手に入れられたとは思うんですが、読んだコンゲーム・小説がすごく面白いものから何がおもしろいのか理解の限界を超えた作品まで正に玉石混合といった感じで、頑張って探したのにアレな出来だったらこのジャンルそのものを嫌いになってしまいかねず、それが怖くてなかなか積極的な手に打って出られなかったのです。

だから、この作品を読むことは出来ないなと半ば諦め気味だったんです。
だから、先日偶然立ち寄った本屋で紳士同盟が新装版として再出版されているのを見つけた時には小躍りしたものです。
だから、この作品について、これから熱く語るぜェーゲハハハァーーーというわけでェ、この作品を読み終えての感想としてはァ

普通でした。

テーマ:コン・ゲーム - ジャンル:本・雑誌
yanbal1915 at 23:43    小林信彦    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

2008.07.02 Wed
黒い仏
前回紹介した、星降り山荘の殺人
それよりも先に読み終えていながら紹介せずにいた本があるんで、今回はそれを紹介します。
あ、ちなみに紹介せずにいたのに特別な理由はありませんよ?
なんとなく紹介するタイミングを逃していただけです。
なんとなく紹介しない方が良いような気がしてたとか、そんなんじゃ断じてないです。
マジでマジで!

黒い仏 (講談社文庫)黒い仏 (講談社文庫)
殊能 将之

講談社 2004-01
売り上げランキング : 268554
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


ーこの本もここ最近紹介している本と同じくネットでの評判を聞いて購入したものです。
といってもこれまでの本で耳にしていた評判とは違って、賛否両論の否が圧倒的に多かったんですけども。
でも、それだけ否定的な意見があったら逆に読んでみたくなりますよね。
怖いもの見たさではないですが、自分の目で確かめてみたくなる。
そんなわけで半ば面白くないことを期待しながら読んだのですが…

いや、面白いやん?と。

うん。ホント面白いですよ、コレ。
ホントこんな面白い小説はそうそうないですよ。
ギャグ的な意味で。

殊能さんと言えばハサミ男が非常に有名ですが、ハサミ男、美濃牛と来てコレですから。
何の前情報もなくリアルタイムに読んでいた人からすれば「こんなもんを求めてたんじゃねぇやい」といった感想を持つのも分からないではないです。
しかも美濃牛で名探偵として活躍した男が今作ではアレな感じになっていますし。
私は美濃牛は読んでいないので何ともないですが、名探偵に思い入れがある方なら「ちょ、待てよ(怒)」と感じちゃいかねない。
ただ、名探偵に思い入れがあるからこそ「ちょ、待てよ(笑)」ともなると思うんですよね。
ホント感じ方は人それぞれだと思います。

そんなわけで、本格推理物が読みたいんだって人には受け入れがたいのかもしれませんが、私みたいに面白ければなんでもいいやって人には全然アリだと思います。

こんなくだらないことにこんな真面目に取り組んだ作品はそうはないです。
こんなスケールのでかい世界観でこんなスケールの小さい事件を扱った作品はそうはないです。

読み終えた後に「あ~、時間を無駄にした(笑)」と感じる、それが正しい楽しみ方ですよ。
そういう意味では時間のある学生時代に読んでおきたい本ですね。
うん、ホントそうですよ。
学生時代に読んでおくべき本としてよく挙げられる罪と罰とかノルウェーの森と、並び称されててもおかしくないですもん。

語感だけは。

テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学
yanbal1915 at 17:26    殊能将之    Comment(0)   TrackBack(0)   Top↑

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。